前回の看板屋さんの話、覚えてる?
ウチのゴリ押しを受けてくれた看板屋さんの話
あれから続けて広告用のノボリを注文することになったわけさ。
仕事が立て込んでるってことで2回に分けて注文することになったんだよ。
1回目のノボリは注文通りに納品されて無事、書店や協力店に立てられた。
それから2週間後にデザインを変えて注文。
注文するたびにワクワクする。
どれだけの人が、このノボリを見るんだろう?って思うとワクワクしかない。
だから、仕上がって納品されるのが待ち遠しかくて仕方なかった。
ところがーーー
1回目のとまったく同じノボリが納品。
何かの間違い?
イヤ、そんなはずない!
最初のノボリが足りなくて誰かが追加で注文したのかも。
いろんなことが頭の中で交差する
数日後、イサオに
「なんで同じのを注文したの?」ってなって、まずは確認することに。パソコンでのデータやり取りを確認した。
なんてこった、保存期間が過ぎてのデータ消去ーーー泣泣泣
そこで、恐る恐る看板屋さんに確認した。
しばらくすると、看板屋さんから連絡が入った。
看板屋さん、沈んだ声で
「真志喜さん、こちらのミスでした。申し訳ありません」って。
正直、ホッとしながらも、なんでそうなったかを聞いた。
単に看板屋さんの早とちりだった。
そういえば、看板屋さん、職人さんがいなくて凄く忙しくしていたよなぁ〜
そんな中、ウチのゴリ押しを受けてくれてたことを電話しながら思い出していた。
そしたら、看板屋さんが
「完全にこちらのミスなので、間違ったノボリを回収して、納期遅れますが、新しいデザインのノボリを納品させてもらえないでしょうか?」と提案してきた。
回収するって言っても、もう配布してしまったから手元にはほとんど残ってない。
それと、いくら看板屋さんの手違いとはいえ、大量のノボリの作り直しはかなりの痛手。
家族経営で頑張っていることを知っているウチとしては、直ぐには頼めんかった。
そこで、回収なしで、作り直しの分の材料費はウチが負担するということではどうかと逆に提案した。
すると、看板屋さん、急に声が明るくなった。
だよねーーーー
一枚、二枚ならともかく。
大量になると材料費だけでも負担は大きいしね。
何度もそれでいいのかを確認してくるし、いたく看板屋さん喜んでくれた。
ホッとしているのが感じとれた。
こうしてノボリの件は一件落着❣️
無事、新しいデザインのノボリが納品され、風になびくこととなった。
それから数ヶ月が過ぎた頃、ある事情から大判垂れ幕を撤去することになった。
大きい脚立に登っての作業と工業用のテープで貼り付けされているから撤去作業も大変。
ガラスを傷つけたらもっと大変。
それを看板屋さんに相談したら、看板屋さんが、二つ返事で撤去してくれると言ってくれた。
しかも無償で。
「ノボリの時にはうちも助けられていますから、私にやらせてください」と。
その言葉を聞いて
嬉しかったし、有り難かった。
それを聞いて、看板のことはこの看板屋さんに頼もうと思った。
(実際は自分たちで撤去できた)
ウチは、こんなことが「愛で食える」ことだと思った。
「ありがとう」と「お陰様で」の積み重ね。そこには信頼があるからね。
金城先生の
「思いやりひとつで出来ないね?」の言葉。
いつも、何かあるたびにこだまするわけ。
たったひとつの小さな思いやりかもしれないけど、とっても大切だね。
「ありがとう」と、「お陰様で」と思える行動の積み重ねで愛に溢れた社会が創られていくと思えた出来事だった。
こんなことは、誰にでも、いつからでも出来ることだとも思った。
「愛でしか食えない」ってここからきたんだ!!