還元祭 その⑰ Te-Fa9号&DVD 親力プログラム 基礎編8.反抗期

還元祭 その⑰ Te-Fa9号&DVD 親力プログラム 基礎編8.反抗期

HAPPY BLOGファンの皆さんこんにちは。
今日の紹介は、承認に引き続きビックテーマの「反抗期」!!を紹介~~。

Te-Fa9号DVD 親力プログラム 基礎編8.反抗期

この反抗期は世間一般では、いい意味で表現されてないからイメージもよくないと思うけど、これは『主体形成期』といって、自分らしさを創る基礎になるんだよね。親が反抗期がどういうものか知っているのと知らないのでは、子供が自分らしく、主体をもって生きるか、それとも条件反射で、社会に流されて生きるかくらい人生が変わる。

今、コロナ過でどうしていいのか分からないくらい、メディアや報道に振りまわされて生きていると思うけど、それを正しく見る「私」というものを育ててほしいと思う。親であっても、人としてダメなものはダメと言える私らしさを持つ。反抗期はそういう「私」を育てる基礎だと思って読んで、見て(DVDね)ほしいと思う。

アシスタント講師 由貴子の親力のアレコレblog でも紹介しているから、こちらも読んでね。ゆうゆとのやり取りが絶妙に面白いから(^_-)-☆

 

で、Te-Fa9号からは、「えりこの天然幸母」の私が院長にキレたわけ を紹介するね。反抗期が想いを伝える、意見を言える・・ということに繋がるんだよ~。だからみんなも読んでイメージを変えてね。

P64 「えりこの天然幸母」
私が院長にキレたわけ

私は高校卒業後、那覇市内にある整形外科に見習い看護師として入職しました。 そこはリハビリ療法を中心とした診療所で、毎日かなりの患者が通院していました。スタッフは20人近くいましたが、猫の手も借りたいほどの忙しい毎日でした。

新人の私にとってはその忙しさはとても新鮮で、休憩時間も何かしら仕事を見つけては動いていました。私にとっては新鮮で楽しかった仕事でも先輩方にとっては、大変疲れることだったようです。午前中の患者が午後にくい込んでしまうということがざらにあり、昼食も10分でかけ込むことが当たり前だったからです。

そんな毎日が続いたある日、先輩方が休憩時間について話し合っていました。みんなで揃って休めるよう、院長に要望しようということで、代表して主任看護師が院長に掛け合うということを話していたのです。

確かに全く休憩できないこともあったので解らなくもないのですが、仕事を覚えるのに必死だった私はあまりピンときませんでした。主任も患者優先に考える人だったので、その要望で患者にしわ寄せがいくのではないかと懸念がありました。

主任は、院長に話す前に、もっと自分たちに出来る事があるのではないか考えてみようと提案しましたが、先輩方はその提案に耳を傾けるどころか、スタッフの意見、要望を上司である院長に伝え、労働改善をすることも主任の役割だと言い張り、結果、押されるように主任は院長に定時の休憩時間を設けるよう要望することになったのです。

要望だけが必ずしも望ましいと思っていない人間には説得力がないということで、主任は誰か一緒についてくれるよう頼みましたが、誰一人名乗りをあげる人はいません。あろうことか、先輩方は申し合わせたかのように、私に付いていくようにと言ったのです。理由は、私と主任が仲が良いからだそうです。

それまで、他人事のようにその成り行きを聞いていた私は、何もわからない新人で、しかも要望の必要性を感じていない私が付いていけば、ただ怒られるのがオチ。上手くいくこともあらぬ方向にいってしまうと断りましたが、「恵里ちゃんは側にいるだけでいいのよ」と、強引に背中を押されたのです。何の役にも立たないと思ったのですが、困り顔の主任を前に、私は断り切れずにお供。

いざ、院長を前に主任は、皆で話し合ってと前置きして要望を伝えました。

院長「自分たちで工夫する前に、診療所の現状も考えず、要望だけをするとは何事だ。部下を統括できない主任はクビだ。今日限りで辞めてしまえ」と一喝。 私は一瞬、何を言われているのか理解できませんでした。

「いきなりクビ? これは話し合いでも何でもないです。話を聞いてください」と、全員で話し合った経緯を説明しはじめると、

院長「そもそも、なんで、新米の何も解らないおまえが、この場にいるんだ」と大声で怒鳴ったのです。

「みんなが行けって言うから」と、なんともチンプンカンプンな答え。

「主任一人をクビにしたところで何の解決にもなりません。一度、全員で話し合いをしてください」

 

新人である私が、意見したことが気に入らなかったと思います。院長は立ち上がって、院長「お前も一緒にクビだー。辞めてしまえー」と叫んだのです。

「上等です。辞めます。主任、行くよ」と、主任の腕を取って立ち上がりました。

主任は私のことを庇ってくれましたが、取り合わない院長の元に一時もいたくなかったので、私たちはその場を離れました。 私たちの帰りを期待して待っていた先輩方は、私たちの報告を聞いて驚くと思ったら「言い方に問題があったから受理されないんだよ。そんな言い方では起こるのは当たり前でしょ」と言ったのです。

「その話し方のレクチャーをしたのは、あんたらでしょ」。代弁してクビになった私たちにそんなことを言うかと一瞬、頭にきまたが、反論しながら先輩方がどんな人なのかが観えてくると、一緒に働ける人達ではないことが解り、まんざらクビも悪くないと思いました。

先輩方のお陰で冷静さを取り戻した私は、ある問題に気がつきました。主任は家計を支えるために仕事を続けなければならないのですが、当時、7ヶ月の身重。この時期、採用してくれる診療所を見つけることは、困難なことです。正直、焦りました。

辞めてやる~の勢いでクビになったのまでは良かったのですが、院長が理事を勤める看護学校の生徒である私がクビになるということが、どういうことなのかが後になって思い知らされました。

院長が学資を出してくれたということ。中途退職は理由に関係なく学費の全額返済が義務。私が通っていた看護学校は、医師会が運営していたので診療所に勤めていることが条件で、働く場を失った場合は、一ヶ月以内で次の勤務先、診療所に勤めていなければ自動的に退学になるということを後から知りました。

私が診療所をクビになったことを知った担任は「恵里子さん、あなたは生徒という立場にありながら、なんてことをしてくれたの。看護学生が施設をクビになるってことがどういうことなのか解っているの? これから私も大変だわ。もうー、担任としての私の立場はどうなるの。院長はこの学校の理事長なのよーー。そこをクビになったのだから、あなたを雇ってくれる診療所は簡単に見つからないわ。あなたを受け入れる施設を見つけることは難しいことよ」と、キーキー騒ぎたてるのを見て、担任というのは生徒第一に考えるものと思っていた私はシラケてしまい、相談する気が一気に失せてしまいました。

私は、院長が出してくれていた学費を、一日も早く返済したいと思ったのですが、まったく貯金がありません。そこで思いついたのがおじぃ。

しかし、おじぃは簡単にお金を貸せる人ではありません。妹の進学する際に、学費を借りる相談をすると、私に「担保になりなさい」と言ったほど、けじめや弁えを重んじる人。こんな事で貸せてくれるか心配でしたが、どこにも相談するところがなかった私には、おじぃが頼り。事の一部始終を話し、今後、どうしていきたいかを話しました。

おじぃ「そんな事だったら直ぐに払いなさい。人の道が解らない人には、どんなことが人の道なのかを教えなさい。お金は準備してやるから直ぐに払って辞めてこい」とあっさりとお金を貸してくれたのです。

捨てる神あれば、拾う神ありで、私は無事、院長への返済と、新しい職場、診療所を見つけることもでき、学校も継続することができました。

実は、クビになった翌日、院長に呼び出され、私のクビは撤回すると言われていました。今後、こんなことがあってはならないということで、見せしめという理由から主任のクビは変わらないと、告げられたのです。

私に細かく指導してくれたのは主任。仕事を前向きに取り組んでいたのも主任だけだったということ。その人のお陰で、仕事を覚えられたことを考えると、自分だけ居座る気になれないし、残った先輩方の状態では職場の士気が高まるとも思えないこと。その時に感じていることを院長に伝えました。

院長は「恵里ちゃん、おまえは甘いなー。もっと大人にならないと」と言って、笑顔で見送ってくれました。「それが大人であるなら、私は生涯、子供でいます」と返し、笑われたものです。

後になって、自らクビにした人間を引き留めることは、院長には有り得ないことと院長夫人から聞かされ、残るように院長夫人からも説得されましたが、やはり、私の気持ちは変わることはありませんでした。この事で、言いたいことをはっきり言う人間だと言われましたが、私は私以外のことはできないと思いました。

こうして当時を振りかってみると、人の興奮ほど人を冷静にさせてくれることはない。院長の激怒、担任のヒステリックは、私が何に向かって行動すればいいのかを導くというか、主体を私に戻してくれたように思います。

この出来事は、社会人としての私の反抗期で、私らしい経験だったと思っています。自分の気持ちに正直であったからこそ、後悔もなければ、清々しささえ感じています。

いつの時も、どんな場でも、自分の想い、自分の気持ちに正直であること。それが自分らしくあるということで、その経験こそが主体ある生き方。自分自身で主体を持ってはじめて、人生を司ることが出来るということを感じさせた経験でした。

==================

【各号目次】
Te~Fa9

◯創観 「前提力」

◯えりこの天然幸母 ◆「私が院長にキレたわけ」
◯1010HAPPY講座
◆由貴子の育児は育自 ⑨ ~好奇心~
◆Q &A

◯親力プログラム
◆親力プログラムの楽屋から ~本質を引き出して生きよう~
◆むっつり反抗期 真志喜恵理子
◆それぞれの反抗期 小堀美奈子
◆はなっから反抗期 宮良幸美
◆YuaLine~「カメラを通して気づいた想い」~ 金城由亜

東京親力プログラム〜第2クールを終えて〜

◯読者の広場
◯今月のみーぱちくり

PAGE TOP
error: Content is protected !!