👵🏻 タームが教えてくれたこと

👵🏻 タームが教えてくれたこと

今回のメニューは『タームの塩炒め』

タームはきれいな水田で栽培されている里芋の一種で水芋とも呼ばれている沖縄の特産品。  親芋の周りに小芋がゴロゴロ育つことから子孫繁栄の縁起の良い食材としてお祝いの料理には欠かすことができない食材になっている。

そして免疫を高めるとも言われてて栄養面でもスグレムン(優れもの)なんだよね〜。香り高く美味しいからえーりは特産品の中でもこのタームが一番好き!

今でこそ収穫時期にはスーパーに並ぶようになったが、だからといって大量にあるわけではない。えーりの子供時代は冬のわずかな期間しか目にできなかったし、しかも少量しか手に入らないから希少価値の高い食材だったと思う。

そんなタームだから食卓に並ぶとテンションが上がったし、何か祝い事があったのかとワクワクしたものだ。とにかくえーりには良いイメージしかない、それがタームなんだよね〜

ある日、めちゃめちゃお腹空かせて帰宅すると、台所からニンニク葉のいい香りがした。

※ニンニク葉=ニンニクの香りがするネギのような冬野菜で好まれて使われている

台所を覗くと なんとオバーがタームの塩炒めを作っていた。ニンニク葉の香りに更に食欲がそそられて、生唾が半端なく出た。

言われるまでもなくえーりは食卓を整え、ご飯と味噌汁を入れて、祖父母と3人 食卓についた。「さ〜食べよう」と箸を持った途端、親戚のおばさんが訪ねて来た。

当然 箸は止まる😂

お腹ぺこぺこで、いよいよ好物のタームが食べれると思った矢先の”待った!”がかかったのだから正直、面白くなかった。

おまけにオジーが「ちょうど良かった。今からご飯だから一緒に食べなさい」と誘ったからえーりはさらにトーンダウン。

“オイオイ、そんなことあるか? おかずは3人分がやっとどころか、少ないじゃないか!それを4人で?”って、内心ではそう思っていた。

どうやらえーりのその気分は顔に出ていたらしく、それに気づいたオジーはえーりを目で諌め、急いでいるおばさんを強引に引き留めて食卓につかせた。

※諌め=イサメ、誤りやよくないところを改めるように注意すること。

その時の食事は 3人でだけで食べる静かな食卓ではなく、おばさんが楽しそうに会話しながらだったから、ついつい話に聞き入ってしまい、食べる前のあの気分は微塵もなく消えていた。それどころかいろんな話が聞けて楽しかった。子供なのに大人の話がこんなに面白いってあるんだな〜ってその時感じ、不機嫌になったことを恥ずかしく思った。

どんな話だったかは全く覚えていない。

覚えていないけど、楽しい時間だったことは今でも残っている。

終始、おばさんが笑顔だったこと。食事を誘ったことに何度も“ありがとう。嬉しい”と感謝していたことが印象深く残っている。

あんなに好きなタームの味さえも薄れていたほど、、、笑

楽しい、嬉しいが時には食事以上にご馳走になるということを感じた食卓だった。

急いでいると言っていたおばさんだったが、食事を終えて帰る頃には急いでいる様子は全くなく、落ち着いた満足そうな顔で帰って行った。

おばさんを見送った後、オジーが「分かっただろう?」とえーりに向かって言ったけど、えーりはなんて言ったら良いかわからず「うん!」とだけ応えた。

その時えーりが感じたことは楽しく食べるっていいな〜

たったそれだけだった。

 

でも今はわかる。オジーが言いたかったことが。

ご飯って量ではないってこと!

何をどれだけ食べるかも大事なことだけど、それだけではないってこと!

ご飯は、喜んで楽しく食べること!それが大事なんだって今はわかる。

少なめの3人分を4人で食べたのに満足したのは量だけではない何かがあったとえーりは思う。

それは楽しい、嬉しいの想いのことで、いき着くところ、感謝なんだな〜って当時を振り返り思う。

オジーがよく言っていた「ある分食べれればいい」

それは、ある分を分けあって食べるということ!

分け合えば、どんな物でも有り難く美味しく食べれるというのがオジーの口癖だった。

タームが大好きだったからこそ特にわかりやすかったのかも 笑

ある意味タームはえーりにとってソウルフードだ。

ほんと感謝だね〜

感謝しかないね〜

そんなことを教えてくれたタームに”ありがとう”だね〜
 
 
 

🍳レシピ🍳

【 タームの塩炒め 】

も お楽しみに~♪

 
 
 
 
 

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