心に残ったのは ごぼう巻き⁉️

心に残ったのは ごぼう巻き⁉️

今回のレシピは“ごぼう巻き”

これはえーりの中で好きな食べ物1位、2位を争うおかず。

これを見ると食欲スイッチが勝手に入る 笑

香りからヤバイ❣️

テカリが美味しそう❣️

最初の一口で割り込んでくるごぼうの香り

その香りが鼻に抜けたかと思ったら、煮詰まった醤油の香りが と甘みが程よく絡んで口いっぱいに広がる。するとご飯が欲しくなる。

その繰り返しが延々に続けることができる

それがごぼう巻き

初めて食べたごぼう巻きは幼稚園生の頃で母が作った法事の重箱の一品だった。

その時のごぼう巻きはうっすら醤油味でこれがごぼう巻きなんだって思って食べた。

その日の法事も無事終わった頃、やっと母や叔母もゆっくり食事に向き合おうとした時、母が一人台所に立って何かしていた。

しばらくすると、醤油のこげかけた美味しそうな香りがしてきて、えーりの口はじゅわーっと生唾でいっぱいになった。

えーりは台所にいる母に駆け寄って鍋の中を覗いた。

母は「待ってなさいよ。今からこのごぼう巻きは別物になるからね」とイタズラっぽく言った。それがとても楽しそうに見えて嬉しかった。

四角四面の堅物母がそんな風に言うとは思ってなかったからえーりはワクワクしたのを覚えてて、そのごぼう巻きが食べてみたいということよりも、その時の母の傍にいたい気持ちだけが勝っていた。

しばらくするとごぼう巻きは昼に食べたものとは一変して皿に盛られて出てきた。

母を見るとニコニコ顔で、こちらの反応を楽しんでいるように見えた。その時の母はまるでいたずらっ子の子供のようだった 笑

ごぼう巻きは母の言うとおり別物になっていた。

醤油はテカリと一緒に香ばしくなって見た目から美味しそうだった。いや実際にとても美味しかった。

「最初からこういうふうに仕上げたほうがいいのに」と言うと法事用はそうはいかないということだった。

確かにこんなに美味しいとガンガン食べてしまいそうで法事には似合わないおかずになる 笑

当時ごぼう巻きは贅沢なおかずだったから何かがない限り食卓に上がることはなかった。

それから長いこと経って 母が再びごぼう巻きを作ってくれた。

なんとそのごぼう巻きには人参も一緒に巻かれていて、彩りの良さに盛り上がった。そのお陰でえーりはますますごぼう巻きが好きになっていった。

その後もごぼう巻きは贅沢なおかずには変わりなかった。

行事には欠かせないごぼう巻きは法事や祝いの時にしか出会えなかった。

だいぶ経ったある日、母がごぼうの肉巻きを作ってくれたのだけど、それにはごぼうと人参だけではなく、インゲンまでもが巻かれていた。なんと3色巻きで、斜め切りにしてキレイに並べてあった。見た目からも美味しいのが伝わるごぼう巻きで、真っ先に口にした。思った通り、いや、それ以上に美味しいごぼう巻きだった。

母が作るごぼう巻きは幼い頃 初めて食べたものより進化したのは明らかだった。

斬新で美味しいごぼう巻きを食べながら母に聞いた

えーり:お母さんのごぼう巻き、小さい頃に食べたのと今とでは随分と変わったね。とても美味しくなってるし、豪華になってる 笑

母:昔はアレが精一杯だったからね

えーり:???

母:今みたいに ごぼうなんて豊富に無い時代だから高かったし、お肉だってそう。贅沢な食材だったから、、、今やっとだね

と母は笑って言った

 

我が家は決して裕福な家庭ではなかった。いやいや貧乏だった。

だからごぼうやお肉が簡単に買えず、ごぼう巻きを食卓に出すことは簡単なことではなかったとその時気づいた。

まるで我が家の経済成長イコールごぼう巻きの成長のよう笑

ごぼう巻きを見ると、子供の頃に食べた母のあの精一杯だったごぼう巻きを思い出す。肉をたっぷり巻いて作る今のごぼう巻きには劣るかもしれないが、精一杯作ったごぼう巻きは感謝の想いと共に心に残っている。

えーりも食べる人の心に残るご飯が作りたいと思いながらいつも作っています。

今回は、えーりの心に残るごぼう巻きがどんなものなのかを伝えたくてレシピで取り上げました。

多分皆さんも このごぼう巻き 心に残ると思いますよ! 笑

 

追記です!

今回、この記事はかなり手こずっていました。

伝えたいことが決まっているのにも関わらず、なかなか進まず、何度も何度も書いては消し書いては消しを繰り返していました。 思うことがしっかりと伝えきれず、半ば諦めてしめることにしました。

しめてしばらくすると、母が台所で煮詰めなおしている場面が感情と共に思い出されました。前半でその時の気持ちを書いてはいますが、それがとてもリアルに蘇ってまるでその場に居るように感じたのです。

その時の自分を映画を観るように感じるのです。

すると、ごぼう巻きが薄らいで母の存在が濃くなっていきました。

すると、心に残っていたのは “母の笑顔”だったということをハッキリと感じたのです。

 

母は笑う人ではありませんでした。

そんな母を見てえーりは母に愛されていない存在と思って今の今まで生きてきました。

堅物で笑うことが嫌いな母がおちゃらけたことがえーりにとってとても衝撃的でとても嬉しく思っていることをこれを書きながら気づいたのです。

“母の笑顔”が心に残っていたことに 今回気づいたのです。

ごぼう巻きが好きだったのではなく、ごぼう巻きを通して母の笑顔に触れていたのです!

母がえーりに見せた笑顔に愛されている自分を感じていたと今感じています。

たった今気づいたことなので上手く伝えきれませんが これだけは言えます。

 

“笑顔は愛です! 笑顔は義務です!”

 

これを読んだ方、あなたが女性で母親だったら“笑顔を大切にしてください。

なぜなら、母親の笑顔は子供にとって命綱であり、子供の自尊心を育てるのは母親のあなたの笑顔なのだから

今、分からなくとも“そうなんだ“ということで理解して欲しい。

だからいつも、笑顔で食事を作って欲しいという想いで食育ブログを書かせてもらっています❣️
 
 
 
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真志喜 恵里子

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